外国人研修生問題

外国人研修生問題についての勉強会があったので参加してきました。

外国人研修制度-Wikipedia

乱暴な言い方をすると奴隷制度現代版でしょうか。
本来は政府による制度で外国人に日本でOJTで技術を身につけてもらい、
海外発展に協力しようというものです。
しかしこれが、中小企業などでの安価で安定した労働力供給として
使われているのが現実です。

どんなことが問題かというと、
・研修目的できているのに、実態は低賃金労働をするのみ
・時給300円、残業200時間
・パスポート取り上げ、行動の自由がすくない
・「 本人の責任で不良品の手直しが発生した場合は、労働時間外に無償で手直しし
 最後まで完成させる」など、不当な雇用契約
・日本円にして100万円近い契約金
・雇い側に苦情をいうと途中帰国になり、違約金をとられる(という契約が結ばれている)

こういった条件であっても、中国農村部で出稼ぎとして宣伝されて人が集まるそうです。
またこの問題は、働く側は厳しい条件だけど満足している、働かせる側はパートより安く
文句をいわずに安定してくれる、と双方が納得していること、働く側が途中解雇を
恐れて告発しようとしない、などのため労働基準監督署も動かないというのがあります。
賃金をピンハネする斡旋業者、賃金をきちんと支払わない企業など悪質なケースも
あります。

この問題の裏には、「100万単位の金を持って帰れたと喜んでもらっている」という
外国人蔑視と、「時給300円で日本人よりよっぽどよく働く」という日本の労働基準の
破壊があります。
雇用のグローバリゼーション化の流れの一端なのかもしれませんが、仕事をとられると
いうことで間接的に日本人労働者にも関係してくる問題です。

ちなみに政府・財界はこの制度を拡大し、現在3年しか日本にいられないところ5年まで
いられるようにしようとしています。